選曲の基本 ・評価されることを考えて選ぶ  自分の好きな曲/作りたい曲が必ずしも大会向けの曲ではないことは心得てください。  自分が選んだ曲/自分が作った譜面を自分が評価した時、どう聴こえるか?/どう採点するか?  客観的な目線を持つことこそ、創作において一番重要かもしれません。 ・"悪い意味で"感想が書けないものを避ける  安定した曲調だけではどうしても感想が出づらい傾向(印象)があります。  当たり前の配置を当たり前に出来たところで、どこが良い/悪いと採点することは難しいです。  (低難度の譜面が中々勝てない理由にもつながります)  そのため、自分なりの音の取り方/捨て方で演出できるような部分が最低2つは欲しいです。  また、キックのリズムが2種類以上ある曲はパターンが尽きず、展開に幅を持たせられるでしょう。  (4つ打ち・ドラムンベース・シャッフル・3連符・変拍子など) ・曲のジャンル/BPMに沿った展開作りを心掛ける  音ゲー曲の場合は展開にこだわる必要はありませんが、同人アルバム等4〜5分の曲では曲調に合わせたカットが不可欠です。  激しい見せ場だけを盛り込んでも緩急に欠けますし、ブレイクが長すぎても間延びしてしまいます。  また、展開の幅を考えると尺的には長くても2:40くらいがギリギリ戦えるライン…だと思います。  ・展開の基本   原則、音ゲー曲の展開と同じようなものが望ましいです。また、1つの展開につき16小節を目標に調整しましょう。      ・前奏…長くても16小節    ☆ブレイクや後奏に同じフレーズがあるなら利用しましょう。密度は極力抑えます。    後述しますが、ブレイクや後奏で前奏の流れをアレンジしたものが使えれば安定感や展開の説得力が増します。   ・Aメロ/Bメロ…各16小節(+見せ場8小節など)    ☆AメロとBメロの曲調の変化に合わせて譜面の構成(流れ)をBメロへ継承するか切り替えるか考える必要があります。    8小節単位で密度を管理した場合、前半から後半へ切り替わるときに一度密度の濃さをリセット出来るとベスト。    前半の始まりと後半の始まりには密度差を付けましょう。後半は密度の増加量を気持ち多めなイメージで作ります。    (車で例えるならギアチェンジのようなイメージ)    見せ場の関係にもよりますが、大体の曲では後半の8小節目に次の展開への切り替わりに当たる1小節が来るはずなので、    次の展開への流れに合わせて連打/風船を入れたり高密度でまとめたりしましょう。スクロールを戻すなら連打/風船を!    見せ場がある場合はスクロールやギミック的なゴーゴーなどで視覚的にも変化を与えてみましょう。   ・ブレイク(+盛り上がり)…16小節〜32小節    ☆ブレイクの後に盛り上がりの2/4/8つ打ち〜16分/24分/32分連打がある場合、無理に音を取り切らないように。    大体2〜4小節空白を置き、カツでリズムを刻み始め、2分おきにドンを織り交ぜながら…という形が理想的。    ドンの重み(割合)を盛り上がりへ合わせて増やしていくイメージで、最終的に連打/風船で誤魔化しましょう。    前奏のフレーズが流れている場合は、前奏を基本とした展開を意識して配置すると良いでしょう。    ブレイクの後がサビのメロディのみ(=キック無しのサビ)の場合はブレイクを8〜16小節丸々空白にするのも手です。   ・サビ…1種類当たり16小節    ☆スクロール・ゴーゴー・小節線。流れに沿うものは積極的に取り入れ、盛り上げに徹しましょう。    基本的に5〜7連の複合をリズムよく織り交ぜ、8小節おきに長複合などを盛り込めると最高です。    後半8小節では曲調に合わせ、更に盛り上げるかやや盛り下げて偶数や頭抜きで魅せるか考えましょう。   ・後奏…フェードアウト〜長くて16小節    ☆サビのキックや勢いが残っている場合は利用する。    大体そのままフェードアウトさせるのが蛇足にもならず、ベター。    勢いを殺さないような(=残した)後奏の場合はキックを丁寧に拾い、密度を抑えながら特徴的な音を拾ってフィニッシュ。    前奏のフレーズがある場合には「勢いを残した流れの場合に限り」、アレンジして終わらせてみましょう。  ・その他   ☆曲を最大限に生かせる構成を忘れずに!   ダブステなどの系統は「ブレイク(前奏)/サビ/ブレイク/サビ/ブレイク(後奏)」等も基本形となるので気を付けましょう。   (例:前奏16/サビ16/ブレイク16/サビ16/後奏16=全80小節 150BPM…128秒)   長尺の曲によくある2〜3種類のサビを生かしたい場合は前奏と中盤のブレイクを如何に多く削れるかが肝心です。   後奏はほとんどフェードアウトになると思います。8小節単位で違和感の残らないようなカットを心掛けましょう。   また、仮に完璧な構成が出来たとしてもBPMによっては収まりきらないこともあるので、その場合には切り捨てましょう。   (例:前奏8/Aメロ16/Bメロ16/ブレイク+見せ場16+8/サビ16/サビ16=全96小節 180BPM…128秒/150BPM…154秒)   ハッピーハードコア系統は曲の緩急を気にせず作るのも肝心。シュランツ系統はなるべくキックを意識して拾いましょう。   高BPM帯では偶数が非常にデリケートな扱いになるので気を付けましょう。   ドンカツの余韻が消えぬままどんどん曲が流れていくので、違和感が残りがちです。   ・インスト系 ex. 前奏/Aメロ/Bメロ/ブレイク/サビ(→Aメロ)/後奏    音の取捨選択が非常に重要    →ボーカルを引き立たせる必要のないインストはとにかく様々な音のアピール・調和が激しい     プログレジャズ系は特に危険!あえて音を捨て、譜面のパターンを具体的に描くことが肝心   ・アニソン系 ex. 前奏/Aメロ/Bメロ/サビ/間奏(Cメロ)/サビ/後奏    余程テンポが遅くない限り、1番だけで終わらせない    →TV尺だと90秒前後でプレイヤーに物足りなさを与えがち(大会によってはルールに抵触し、出場できない)     Cメロや間奏を挟み、2番や大サビを持ってきてより激しく締めましょう    バンド(?)系は極力避ける    →ボーカルを引き立てるために守りに徹しているような曲はあまり次郎でも映えないケースが多い     が、易しめの譜面を作るうえではAメロが殆ど空白でも割と何とかなるケースもあり、比較的譜面を作りやすい